VINCE;NT『VAPID (LP+CD)』

 VINCE;NT

VAPID (LP+CD)』


Side A
1.Enigma
2.Only God
3.We Never Seem To Learn From Our Mistakes...
4.Dimension
5.Sycophant
Side B
1.Daybreak
2.Cathedral

型番: DEBAUCH025
フォーマット: LP + CD
発売日:2022/4/23

〈お取扱先〉
record KNOX(水戸)
record shop BASE(高円寺)
BUSHBASH(小岩)
NINE SPICES(新宿)
DISK UNION(各店)
SONE RECORDS(浜松)
where is your room(金沢)
REVENGE RECORDS (大阪)
JET SET(京都)
RECORD POLIS(福岡)
HMV(新宿アルタ)
TOWER RECORD(要各店舗確認)

◼︎VINCE;NT『VAPID (LP+CD)』
 DEBAUCH MOOD、アナログレコード26作目(型番は025)のリリースはVINCE;NT『VAPID (LP+CD)』。
 先日、初のレコードリリースとしてドロップされたばかりである『Resurrection:Ax/Ex(7")』に於いて、その存在が徐々に具体化されつつあるVINCE;NT。
 先般のsingle作とはまた異なるディレクションにて磨き上げられた挑戦的楽曲渦巻くLP(同内容のCD付属)作品・待望の最新作アルバムとして海外プレス遅れに遅れ、2022年4月遂にリリースが実現となる。

 メンバーは4名編成。Yusuke Shinma(gt/vo)、Arisa Katsu(gt/vo)、Iori Kimura(ba)、Kanako Teramoto(dr)にて2020年頃現体制としての活動を東京にて開始。前作7"リリースに際して記載した通り、そのAlternative純然たる音楽性を主柱としながら、Neo Psyche/Gothic/Junk 経由 Stoner/Doom/Desert Rockの片鱗を非常に屈折した解釈にて盛り込み、どう考えても一枚岩でないそのバンドのセンスは日に日に露見され、各称賛を浴び続けながら現在もバンドは独走を続けている。

 過去にリリースしたフィジカル作品は初期作『DIVIDED(CD)』と前作『Resurrection:Ax/Ex(7")』と数枚のみ。過去楽曲における『Dead Meadowあたりの感触から日本のオルタナティブ機軸を次フェーズに立て続ける』感覚や、『Mayo Thompson的作用をTBJM通しながら砂塵起こすような強引さに振る』種子はベクトルが調整されより開花し、そこから前作におけるNeurosis×Loop(UK)etcかの淡いHeavy的実験に経由された(実際は今作後のレコーディングではあるが)、はたまた見方を変えれば極初期のOne Little Indianリリース群との感覚的共通点etc..バンドの多くを把握するに相応しい、まさに"凝縮された"フィジカル作品のアルバムとして今作はここに完成された。
 そんな今回のLPは、まさにバンドのナチュラルさと異物感が絶妙な編曲性により混ざり飛び交う7曲を収録。A・B面ライブでおなじみの楽曲の連続もさることながら、より新鮮に感じられる各アレンジの粒がここに音源として立脚。各Gt×2における中音域の心地よさとキラー感・絶妙すぎる音階の渋さとBa、Drの濃い連打性・反復に艶を彩る存在感の交わりには、Post HCのプロトタイプ的感触を重ねるにしても最早物足らず征しており、極端な「厚み」など捨てても問題ない硬き芯が本質として存在する。
 音源としてぎりぎりDeepになりすぎない音像がかえってFlatな一意専心的に相乗されていく様を体現し、粘着性の強い絶妙な楽曲群に疾走感や人力的にぶち抜かれる長尺ナンバーまでもが作品として展開。それはまさに毎回繰り広げられる名演を各人が繋ぎ、ライブにおける轟音であるが轟音に感じさせない心地良さの理由となる潤沢なアンサンブルの鳴動センス、体感速度短く瞬間の出来事に感じさせるかの濃さも含め、全編通し表現されている。
 UnwoundやRed Temple Sprits、Savage Republic、SoundgardenにGirls Against Boys、Loop(UK)、Syd BarrettにFugazi等と思う比較は多々あれど、引き合いを持つ意味すらも無意味に思えるような、DystopiaからUtopiaにリバースしていくかの狭間に位置する感覚すらも用意された今意欲作。昇華され続ける『VINCE;NT』のフェーズの直近はほぼこの音源にあり、バンドの将来は今も進行形で磨かれ続け、現場にて白熱し続けていく。
 そして小さな生き物の生涯を通して、自分の人生を顧みる大切さすらも、このバンドの総意には含まれている事が今では明らかになっている。

 ※今作LPはRec/Mix/Masteringはツバメスタジオの君島氏、Artworkは京都のYANKEE KONG氏が担当。バンドにおけるインスピレーションは協力者からの助力も併せ、ここに作品として完成されたことを記しておく。



 ★今回のリリースをレーベルがバンドに発案したのは訳2年前に遡ります。当初から独自の観点が燻ぶるような孤高的音楽性の濃淡現れていたバンドを追うことで、強迫観念に追われるほど『これは協力しなくては!』と思わされてしまい声をかけたのが今では懐かしくも思い出されます。例えばJoe LallyがDead Meadow/The Obsessed/Spirit Caravanを自身のレーベルからリリースしていた事実に表されるように、Alternativeという概念が一部の人間にとっての『多を一つに結び付ける概念・趣向の強さ』において育まれてきたものであるのならば、このバンドの音楽はこの現代の日本において時間軸が歪むほど頼もしいものであったと当時から勝手に思っていました。(元から音楽的なAlternative Rockという意味・言葉をこのバンドにおいて用意していなくともAlternativeという意味)
 そしてその音楽は当然受け手が都合よく解釈していい程に多様性があり、一方ではそのライブの衝撃をメインにおいても楽しく、はたまた音源を玩味し往年のバンドとの比較を楽しむのも望ましい事です。それらは今までもこれからもバンドが演奏にて勝ち取ってきた結果でしかない。
 リリースは後ろ倒れようやくの発売とはなりますが、温めれば温めるほどに今作音源はひたすらに様々な想像を掻き立ててくれます。
 今を生きる若者から、今後産まれてくる子供にまで平等に選択肢を用意し、可能性の間口を拡げるためにも、聴かれる・観られる機会を常に用意し続けなければならない事を、恒久的平和の一考として無理やりにでも思いをVINCE;NTに馳せリリースを行っていきます。

VINCE;NT『Resurrection:Ax/Ex(7")』

VINCE;NT

『Resurrection:Ax/Ex(7")




Side A
1.Resurrection
Side B
1.ax/ex
型番: DEBAUCH026
フォーマット: 7"
発売日:2021/12/30

〈お取扱先〉
UNK(青森)
record KNOX(水戸)
record shop BASE(高円寺)
NAT records(新宿)
BUSHBASH(小岩)
DISK UNION(各店)
SONE RECORDS(浜松)
where is your room(富山)
JET SET(京都)
BAGISM(福岡)
RECORD POLIS(福岡)

【緊急リリース】
 2018年頃より東京にて結成。
メンバーを変動させながらの模索期間を経由し、2020年頃現体制としての活動を開始。
そのAlternative純然たる音楽性を主柱としながら、Neo Psyche/Gothic/Junk 経由 Stoner/ Doom/Desert Rockの片鱗までもを柔軟な入り混じりによって新鮮に映し出し活動を続けるVINCE;NT。
 当初予定であった初作LPリリースが海外プレスの兼ね合いから遅延した為(2022年初頭リリース予定)、急遽国内プレス、且つ予定作との被り無しとなる完全新曲2トラック(7")にて、バンドの存在を初回掲示する"シングル音源"が2021年急遽リリースされる。

 メンバーは4名編成。Yusuke Shinma(gt/vo)、Arisa Katsu(gt/vo)、Iori Kimura(ba)、Kanako Teramoto(dr)にて鳴らされる楽曲は、自身達の全てを表現した充実を通し"人力"にて繰り拡げられ、各メンバーのそのキャッチーな人間性から飛躍した重厚に放出される壮絶ライブの中で更新され続ける。
最早日に日に鬼気迫る名演と共に、そこには以降の大きな物が産まれる前夜かの感覚を与えてくれる情景があり、想像を掻き立てられるPower溢れる編曲センスと共に、国内でも認知され始めているのが昨今バンドの状況となっている。


 ■上記の通り、今作は緊急的に確定した音源リリースであった。しかし、バンドの創作意欲の渇望から短期間にてバキバキに書き出され完成されたのがこの『完全新曲』収録の7"音源である。
 精度と野性的な粒が骨格として常に勝負を賭けているかのように切り込まれている今Vinylは、
振り切った例えをするならば、Soundgardenの原理などに型を得ながら、LA 80年代のRed Temple Sprits/Savage Republic等における絶妙な未来を見据えたGothic感触に共通するバランスを持ち、Neurosis的偏重性やGirls Against Boysばりの魅力、Loop(UK)のポーカーフェイス的網羅がFugaziをすり抜ける感触としてGuru Guruにずるずると現代に堕ちる陰鬱を『身近に』表現。個々のパートの演奏の充実が有り余るほど伝わる、琴線に触れる重さに満ちた渦となっている。
 そして、元を辿ればSyd Barrettから脈々と継がれる独創すらも、往年のslow的展開や発展における根幹である事として、改めて再認識させられる存在感も強き音源となっている。

 書けば書くほどきりのないこのバンドの魅力は、挨拶替わりの7"としてレコードに切り込まれた。
各パートが確実に『入っている』演奏にて同士が呼応し合う本質が記録され、時間軸無視にて明るい未来が待っているとしか信じて疑えないバンドの充実と成長は現代進行形にて日々演奏され、その快楽はクオリティの高き重なりにて音源と共に今後も鼓舞されていく。

 ※最後に、バンドの方向性が最終的に固まり一気に飛躍したのは遠征における『静岡のおでん屋』が分岐点である事はメンバー談によって明らかになっている。
 今後2022年初頭、アルバム(LP)リリースを控えている最も新鮮且つ脂の乗った新鋭バンドにとっての、
『黒い練り物』にも似たファーストシングル。ぜひともご一聴頂ければ幸いである。

BALLADMEN 『BULLETPROOF GLASS CITY(LP)』

BALLADMEN

『BULLETPROOF GLASS CITY(LP)』


Aside
1. Night Goes On
2. Not A Big Deal
3. Lost On The Platform
4. I Heard It Through The Grapevine
Bside
1. Bullet Proof Glasscity
2. (Like a)Quiet Stone
3. The Eastern Sky Is Glowing Light
4. Magic Powerd Maximum

型番:DEBAUCH023
フォーマット:LP
発売日:2021/07/31

〈お取扱先〉
teenarama!(札幌)
UNK(青森)
record KNOX(水戸)
CHIC SALE(茨城)
record shop BASE(高円寺)
DISK UNION(各店)
BUSHBASH(小岩)
where is your room(富山)
Record Shop A-Z(名古屋)
WHY records(三重)
punk shop VORTEX(四日市)
DISTRO CABBAGE CASE(徳島)
BAGISM(福岡)
RC宇座商店(沖縄)

 東京にて活動。毎夜ライブにて"Playする最上の快感"を聴き手に同調体験させ、演奏者の"入る瞬間"をPunkのSolidとRhythm And Blues/Jazzにおける熱量武器として場を白熱させ続ける3人組。そのバンドの名は"BALLADMEN"。

前作1st LP『Dear Old-Fashioned Rhythm(LP)』から早4年。バンドの血中濃度は上がりに上がり、振り切れる程に『強力な』2nd Albumが2021年7月、ドロップされる。



◆全8曲、各曲平均5分収録の濃厚盤。

インサート、対訳付。

長き制作期間を経て、確実にバンドにおいて・またメンバーの遍歴に於いても"最高傑作"と言えるであろう作品が完成された。



 今作は当人達曰く、『各曲ワンコード・ワンフレーズに拘られた楽曲にて、コルトレーンのインパルス期とか、ミンガス、あと、ハウリン・ウルフやウィリー・ディクソン的楽曲を"Punkの勢いと音量で鳴らす"事を根底に制作は進められた』との事だが、そこには更に踏み込まれたバンドのオリジナリティが存在する。

 Aside、バンドの軸となる戦前からのホーンテッドなBluesを想起させる楽曲を根幹に、Elvin Jonesなどを指標に置くDrのタフさが溢れるほどに具体化された太い音作りとしてズッシリと部屋に流れる事にて当音源はスタート。

 そこから怒涛の演奏畳み掛けに各パートが鼓舞され続けながら、自身のキャリアの中でも明らかに過去一番の鳴りと充実溢れるGtが痛快な曲展開を作り、正にHowlin Wolf '、Charles Mingusよろしくな脳裏にこびりつくナンバーを前提にしながら、Hound Dog TaylorばりのBluesの"疾走感"が耳をなぞっていく。

 それはまさに、今作が加入後初音源となるBaが安定と音像の奥行きを職人の如く輪郭づけては捻り上げる事によってアルバムの終始一貫多面性を強調している事実に他ならない(かなり凄い)。

重心落とされた3点のアンサンブルはHard Bop〜ModalなJazzからの影響が天井が突き破る程に強いRythmとなり、且つBasementに留まる果てに行き着いたリアルなPunkのソリッドとして同居。そしてそこに過去作史上最も甘美かつ燻銀なVoが乗っていくとなれば〜モノになりすぎな今作 A side 最終曲Marvin Gaye『I Heard It Through The Grapevine』カバーでも伝わる通り〜よりその無機質さと甘さの共存する魅力が伝わる事だろう。New Passions from Old Musicの範疇を超えながら、収録全曲はSwingのあまり何周回目のエグみが混沌とメロウなHouse Rockin'として満たされていくのだ。


 以前から伝わっていたThe Action、The Creationの様に未来を見据える音楽性を持った大先人と同様の濃さ、貫禄すらも音源からはより強く感じられ、且つそれは紛れもない現代の形そのもの。新たな試みである浮遊感微睡むナンバー等の質感楽曲もA〜B side用意されている事実。そこには最早Mighty Babyすらも想いを馳せる事が出来る人も一部いるのではないだろうか。やはり、前身(極初期)バンドの頃からの根にもあるThe Great Unravelling、Universal Order Of Armageddon、Born Againstの感覚も薄いベールとしてバンド自身の『快感』を覆っているのではないかとすらも感じられる。


楽曲の1秒1秒の充実、一瞬たりとも聴き逃す箇所のない音源として、レコードはここに完成された。


※今作は、メンバーの中心シュウ氏にとって長年の相棒であったdr.アキラ氏参加による最後の音源でもある。過去〜今作でも当然に刻まれている最高のドラムプレイへあらためて最大限の敬意を払いたい。

そしてバンドは止まらず、メンバーチェンジにてより怒涛に加速している。(というか凄まじいことになっている)

※全てのアートワークは前作と同様に伊達 努氏、メンバーが担当。レコーディングはBroken Hearts/Triple JunkのSin Misery氏、パーカッションにImpostors青山氏が参加。

the GERØS 『weird dance(12")』

 the GERØS
『weird dance(12")』


Side A
1.pressure
2.toxic
Side B
1.be bop a noiz
2.ikue
3.weird dance
型番: DEBAUCH024
フォーマット: 12"
発売日: 2021年4月24日

〈お取扱先〉
teenarama!(札幌)
record KNOX(水戸)
CHIC SALE(茨城)
record shop BASE(高円寺)
NAT records(新宿)
DISK UNION(各店)
where is your room(富山)
punk shop VORTEX((四日市)
REVENGE RECORDS (大阪)
VOX POPULI(津山)
DISTRO CABBAGE CASE(徳島)
RECORD POLIS(福岡)
BAGISM(福岡)
Floridas Dying(フロリダ)
SPHC(Baltimore)
※海外は近日到着予定。



the GERØS。

そのBandは2010年代以降の関西Punk Rock Sceneにおいて、70年代のPUNKから"選択"すべき随所を炙り出すように刮目されたその楽曲/アートワーク/画/それら全てにおいて妥協せぬディテールを異常なまでに描き、名実ともに大阪に君臨してきた。

遍歴としては2013年結成、幾多あるリリースはDemo CD-R(2014)、1st 7"『Genocide Or Suicide』(2016)、2nd 7"『Razor Dog』(2017)、3rd 7"『Freak Out』(2019)。メンバーそれぞれの前身活動の数々と、全ての積み重ねが根深く前提として在り現在に至る。

US Punk影響下と語られるのは当然でありながらも、最早その存在は一つの街に集約された膨大なPUNKの情報量・インスピレーションの権化として咲く"Japanese Punk Band"。鋭き意味を内包していく。

大阪にて活きるPunk Rock  Bandの新作、the GERØS『weird dance(12")』。怨念が深く刺し込まれた今12" 45rpm盤が2021年4月遂に世にドロップされる。


タイトルに冠した『weird』の濃い意味はそのままに、今作もその奇怪な妖艶さと鋭きPUNKの完成形は成立。組み込まれたテクスチャが濃厚に展開される。

収録されるは囁かれるようなMurder感触的グルーヴと、そこから酔える甘美且つ鋭く切れるコード・濃厚に刻まれるビートと合わさる絶妙な色香を持ったディープなPunk Rockとして隙なく表現され、その"悪い"存在感に我々は常に背後を取られないよう怯えて過ごす楽しみを持つ事が出来る。

墓を掘り起こしていくかのズルズルとした展開から一気に各パートは一体となって口火を切られ、鋭くキラーなリフの応酬やそこからより明確なPUNKの根にあるものを意識下にキレるGt。展開の中心を持ち上げるように彩り、聴き惚れる程に細かく刻まれるDr、そして楽曲の存在感をより具体化し、痛快と言った感覚すら繰り返し繰り返されるアレンジセンスの爆発が顕著なBa。CRIMEが持った唯一無二の篭りうねる泥沼のような解釈の高度な再現、LEWDやVAINSの手癖としての切れ味、FEEDERZ等に於けるジリジリと削り取られるような要素も含めながら、そして特別なTHE MADの存在等々。メンバー自信が公言するように、ロカビリー影響下のリズムがクロスし、その感触がよりバンドの唯一無二な形を誇示させていく。

『内臓』にくる45rpm盤の強さ、バンドの持ち合わせる灰汁ある音楽性、そしてどう考えても危ないアートワーク。この全てはバンドの現段階を形として表すには申し分ない音源として、今作は体をなす。


刑務所、精神病棟。ボンテージ、刃物、絞首、笑顔の狂気、晒される頭、破滅的なSEXUAL。そして仲間同士で楽しみ合うはお互いのお互いにおけるマインドコントロール。そして人間関係を重んじ、幸せで平和的でもある。

過去の文献等から様式を辿りながらも、人はここまで新たな想像力を独創的に突出させる事ができるのか。Killed By Death/Bloodstains/Back To Frontにて選択された偉大なバンド達が決して希少価値のみでピックアップされた訳ではない事実は"体験"としてしか物語られず、現在も同じように、墓標に刻まれるべきPUNKは表現の渦の中で神経質に研磨されていく。


※今作のアートワークはthe GERØS メンバー自信&監修レーベルkiller boyの下制作。全てが彼ら自身の完全コントロール化において実現された。


ARCADIAN STARSHIP『Dedicated To Winslow Leach(LP+CD)』

Arcadian Starship

『Dedicated To Winslow Leach(LP+CD)』


Side A
1.General 
2.Miami moon 
3.Android dream 
4.Time for truth 
Side B
1.Change your mind 
2.Take it or leave it 
3.Something to believe in 
4.Living with mystery 

型番: DEBAUCH022
フォーマット: LP+CD
発売日: 2021年2月14日




<お取扱い先一覧>
teenarama!(札幌)
OVEN UNIVERSE(札幌)
UNK(青森)
record KNOX(水戸)
record shop BASE(高円寺)
NAT records(新宿)
DISK UNION(各店)
where is your room(富山)
Record Shop A-Z(名古屋)
とぅえるぶ(京都)
JET SET(京都)
SP RECORDS(島根)
VOX POPULI(津山)
DISTRO CABBAGE CASE(徳島)
RECORD POLIS(福岡)
BAGISM(福岡)
SPHC(Baltimore)


DEBAUCH MOOD22作目のリリースはArcadian Starship『Dedicated To Winslow Leach』。

札幌にて活動するThe Sleeping Aides & Razorbladesの中心メンバーにして、その天然色な音楽性を柱に泣きの旋律を武器とする"シラハマ"によるソロプロジェクトArcadian Starship。
先行してリリースされたTAPE ver.音源(2020/11発売)のLP+CD ver.が2021年2月リリースとなる。

既に今作をTAPEで楽しんでいた方であれば分かるその粒揃いの楽曲が濃縮された今作は、70、80、90、そして00年代の淡い記憶を串刺しに紐づけるようなPower Popに満ち溢れ、プライベート録音であるが故の"彼らしい自由度"がR&Rとして音色重なり、適時micro KORG鳴り響き"形"をより鮮明に輝やかせる内容として完成された。
宅録であるからこそ、先ず確認すべきは当本人の今作へ打ち込んだモードに着目すべきである。彼曰く1番の基準はMartin Newell/Cleaners From  Venusの大いなる存在感を自己として出力したかったとの事で、その溢れ出るImageは妄想レベルにまで落とし込まれた楽曲の血肉として形成され、所謂ベットルーム宅録的手法からは敢えて離れたバンドサウンド感触に重点を置いた音源として形作られている。
他にはElvis CostelloのBlue Chair(Out  of our idiotのバージョン)、Marshall Crenshawの1st〜3rd、松尾清憲の1st、Jim BasnightのI wanna be yours、Harlowのharry de mazzio等からインスピレーションを受けたとの事ではあるが、最早Fleetwood MacのRumoursバリに国民ウケしそうな感触すらもあり、それは全ての意図・偶発な形問わずバックラッシ的絶対領域にて彼独自の表現極まりしReal Dream Pop。彼自身の音楽体験の蓄積。ノスタルジー。再会を思わせる様な感触。として、アルバム全体から聴き手それぞれへの内情に響いていく。

封入品は盤、LP ver.専用インサート×2、紙ジャケットCDとなり、本人によってレコーディング、デザイン、デザインデータ作成、MV撮影、編集、出演までが全て貫徹。一から終わりまでをシラハマ自身が考え表現する自由な音、形で、フィジカルが作り上げられた今作。シンプルな話、こんなCOVID-19が蔓延する世でライブが少なくなってしまった状況であっても、今作は宅録という形で活路を見出した"泣きの一枚"となる実例として、ある意味価値すらあるレコードリリースとしても楽しめる音源となっている。

MY SOCIETY PISSED『LOCKED ROOM(12")』

MY SOCIETY PISSED
『LOCKED ROOM(12")』

Side A
1.Circle Dancing
2.Volcanic Reaction
3.Arms Of Solid
Side B
1.Monkey Loves The Shrine
2.Treason
3.Locked Room
型番: DEBAUCH021
フォーマット: 12"
売価:2090円(税込)
発売日: 2020年6月27日




<お取扱い先一覧>
UNK(青森)
Mothperdicio Tapes(仙台)
record KNOX(水戸)
Pit Bar(西荻窪)
record shop BASE(高円寺)
NAT records(西新宿)
IRREGULAR RHYTHM ASYLUM (新宿)
BUSHBASH(小岩)
Acclaim Collective (東京)
G.T.D. records(東京)
DISK UNION(各店)
where is your room(富山)
FILE-UNDER RECORDS(名古屋)
Record Shop A-Z(名古屋)
珍庫唱片//NGOO(四日市)
punk shop VORTEX((四日市)
とぅえるぶ(京都)
DISTRO CABBAGE CASE(徳島)
RECORD POLIS(福岡)




 東京にて2017年頃から活動を開始。初期においては3名メンバー編成にてスタートし、紆余曲折経て現体制(元Pinprick Punishmentメンバー2名、Lipups、Omit Vomit各1名)として流れが固まったのが2018年の事であった。その狙い溢れるコントロール・狂気と自由に満ちた活動は、前身であるPinprick Punishmentからも続く遺伝子レベルにて変質的なHardcore Punkの躯体を追求し続けてきたVoの脳内が具体化された淀み&LipupsメンバーGtによる現代的潮流を軽々とアウトプットしていく鋭敏な柔軟性との交わりを軸に始まり、その後のメンバー交代などの積み重ねによって現在に獲得した独自の耳馴染み良き危険な発想が相乗された楽曲により彩られる。
 My Society Pissed。今作は、過去Tape2作のリリースの後、Band初アナログリリース(12")音源フィジカル媒体として時点刻まれ、2020年6月発売となる。

 そのズルズルな退廃感と不穏なキャッチーさに溢れる今作は、極初期US Punk底の底吹き溜まりをサルベージしたかのインパクトと現代的アイディアが鋭く落とし込まれている。
メンバー曰く結成時の狙いは『遅いPower Violence的な内向的暴力性』との事だったが、それが特定のスタイルを表した言葉ではない事は当然であった。様々入り混じる絶妙な狙いを具体化した過去作Tape (それはPissed Happy Children 、Missing Foundationなどの一部感触にも近かったのかもしれない。共通小便)と初期ライブでの不要なものを削ぎ落とした形には諸々が附に落ちる異彩を放っていて、そこから現メンバー編成に移行していった流れの中に各人の『生々しい』過程が詰まっていた様に感じる。そのようにして辿り着いたであろう今作収録6曲は、持ち前のFlipper/No Trend/Church Police/MR. Epp and the Calculations/Drunks With Guns等々の堕ちていく感覚と、それらを所謂Noise Rockの始祖的な位置付けとして掌握し紡いでいく音楽交配分裂〜整合の反復までが再現。細やかに残される過去の映像資料に走る腐食感すらにも音楽的なヒントを得ているのであろう曲展開、全ての根幹を作る強烈なVo表現、細かく尖りつつ狙い確実に切り込まれるテクニカルな奏法を更地から輪郭として楽曲に生み出して行くGt、淡々とした形に楽曲のPunk Imageを肥大させていくBa、ど真ん中を突貫する様に且つSpookyなリズムを形成するDrに当音源への狙いは顕在化され、稀に現れる気が触れたかのコーラスや、打って変わって絶妙に落ち着き払われる全体のスマートさの上に今作の手札は揃う。Crime、Sick Pleasure等に在る"ざらついた"感触も活き、昔ながらの爆発力も散りばめられながら不純物一切混じらず無邪気で狂気的アンダーグラウンドPunkはWild In The Streets的にむせ返る皮肉を内臓から吐き出すような地下室臭的イメージとして、『隣人にいたら嫌だな』と思わせられる程に素晴らしき内容に仕上がっている。

"軽蔑で背中は穴だらけ、さよなら父親像。焼かれる偶像、本当の告白とは。喰いまくった知識と石ころ。愚かさに導かれるようにして。用意された破滅の夜。密室から初めてドアを押し開けた時"

※今作はレコーディング〜ミックスまでをGtのタナベマサル、アートワークはVoイワミヒロユキによって全て実現。マスタリングはUSカリフォルニア州のMAMMOTH SOUND MASTERINGにて実施。


DAIEI SPRAY『Behind The Wall(LP+CD)』

DAIEI SPRAY
『Behind The Wall(LP+CD)』

Side A
1.Endure
2.Overdone
3.Distorted
4.Annoyance
5.Alive
6.Garam M.
Side B
1.Shame On You
2.Imposition
3.Clap On The Ground
4.I Don’t Care
5.Enough
6.Too Many Ordinary People
型番: DEBAUCH020/SKND002
フォーマット: LP+CD、CD単独
売価:LP+CD 2640円(税込)
CD単独 1980円(税込)

発売日: 2020年3月13日



<お取扱い先一覧>
THE SLEEPING AIDES & RAZORBLADES DISTRO(北海道)
UNK(青森)
izumo distro(青森)
DETOURイカリさんDISTRO(仙台)
WALL山口さんDISTRO(山形)
record KNOX(水戸)
Pit Bar(西荻窪)
record shop BASE(高円寺)
LIKE A FOOL RECORDS(新代田)
DISK UNION(各店)
RAFT RECORDS DISTRO(横浜)
where is your room(富山)
FILE-UNDER RECORDS(名古屋)
Record Shop A-Z(名古屋)
珍庫唱片//NGOO(四日市)
punk shop VORTEX((四日市)
とぅえるぶ(京都)
LOVE OVER VOLTAGE(京都)
SP RECORDS(島根)
DISTRO CABBAGE CASE(徳島)
VEGRECA/FND-Online(愛媛)
RECORD POLIS(福岡)
WATERSLIDE records(web)
HMV(各店舗にお問い合わせ下さい)
TOWER RECORD(各店舗にお問い合わせ下さい)
SERIAL BOWL RECORDS(UK)
Sorry State Records(US)
※あと一応アマゾンでも買えるようです。


  

 

DAIEI SPRAY。
青森にて結成。2008年頃に拠点を東京に移してからの活動は長きに渡り、現メンバー体制はVo.YAGI、Gt.KYOSUKE、Ba.ONODERA、Dr.SAITO3の4名となる。(KYOSUKEは青森期からDAWNのGtでもあり[現在活動休止中]、ONODERAは現SODOM、DEATHROでのGt。SAITO3はREDNECKS、FIFTHWHEEL etc..のDrでもある...)その濃い布陣にて怒涛のライブは重ねられ、「正統派バンド」としての魅力を誇示。満を持してリリースされた前作名盤『ISN'T BRAZING(10")』のヒットから多くの支持母体は獲得され、熱量溢れるヒーロー感すらも伴うように我々の眼前にバンドの存在は燃え上がった。その活動は充実の直近3年間の出来事であり、その後もバンドの深化は止まらず、新たな楽曲濃厚度を求め肥大した創作意欲は「作曲」として音源制作に舵を切られ今に至る。
   今作はバンドの現在着地点。永き制作期間にて完成されたFull-length album 「BEHIND THE WALL(LP+CD)」として、DEBAUCH MOODとバンド主催SAKANADE RECORDSの共同リリースにて2020年3月ドロップされる。

 現代2020年までに、幾許のバンドがHüsker Dü、Naked Raygun、Dag Nastyの存在に思い焦がれたことであろうか。
今作アルバムは「影響」を当然最大の意味として掲げつつ、それらバンドの「音楽的過程」にまで意味付けが及んだ理解の上にて、80年代後期〜90年代初頭までのPost/Emotional Hardcore Punk、Alternative Rockへ移行する前段階に存在したUS Hardcore Punk/Punkバンド群の味わい・突然変異性を「日本的解釈」(とはいってもかなり濃い個性でまとめられた)にて今に凝固させた「壁」的音源となっている。

 収録曲、何故か謎のVoodoo教現地録音の切り抜きから口火は切られ、一気にうねり叩きつけられる楽曲は立て続けに連続。以前よりもアダルト的な落ち着きと爆発力が共存する各楽曲は「独特の渋み」と奇妙な「愛嬌」すら在り、大胆なアレンジ〜コーラスの入れ込みに至るまで絶妙な意図を持ち進む。各メンバーの持ち合わせる灰汁を魅力的に光らせる見せ場がそれぞれ用意され、一筋縄では終わらせない展開の作りから、パワーバンド然としたロッキンなナンバー、持ち前の疾走トラックや情報量多きリリックを衝撃的に編み込む挑戦、メロウ且つ枯れたソングスなど含めバリエーション多くアルバムは構築されている。
 当然にバンドとして根をはるVerbal Assault、American Standard、Swizよろしくな基本要素はより中間期7 SecondsやHonor Roleの展開性に近くグルグルとうねらせ、一般的なUSバンドへの解釈とは別軸の形を感じ取る探求と拘りは非常に興味深く響く。Lemonheads、Cinecyde 、Moving Targets等の弦楽器感覚はPUNKとしてのR&R要素も重点として置かれながら誇示され、「作曲」としての根幹に燻され枯れた感情性と切なさも注ぎ込まれていく。
 
 各メンバー、随所に切り込む各弦楽器隊が引率するアレンジ力は成せられるべき技として大々的に披露され、毎回自由度を思わせるお馴染みのGt痛快感は今作でも当然最高に健在し、研究度の高いキラーさの入り込み方はやはり彼の表現ならでは。PUNKファン観点からHARD ROCKの要所をピックアップするかのセンス含め本当に感服させられる。Baの充実感も筆舌に尽し難く、展開を舐め回すようにある種グラマラス且つ畳み掛ける楽曲のテンションを引き上げる極めて音楽的なプレイは、実際の演奏する画を思い浮かべられるほどに曲の存在を際立て、バンドに立体感を与える。特に楽曲の流れを作り出しているのは彼のベース奏法に他ならない。上記2名の強烈な個性をまとめ上げる骨として、確実に安定感と細やかな攻めを随所随所で演出する土台としてのDrの力は非常に大きい。それはバンドの厚みある楽曲を実現する為の柱として、全てを整合させる大きな役割を示している。一打一打にバンドを乗せる輝きあるドラミングだという印象が強い。
 そして重要中の重要、バンドの核であるVoの全体的なバリエーションを独自な歌唱として紐づける存在感は、とにかく語感と韻を強すぎず滑らかに踏み込む手法にて、この東の終わりの土地に存在するバンドとしての独創性に拍車をかけていく。
 場面場面で上ずる箇所や情熱的に増強させる喉は歌詞と合わせ聴くことにより脳汁が出るような面白さがあり、タフ且つある意味詩人的に様々な観点の内容意味を含み進むその白昼夢感は、唾棄すべき権力側(人から与えられた権威を傘に似非国粋主義ごっこを楽しむブルジョワの屑共、一方的な意識統一の夢想に酔った屑共、罪悪感の放棄と矜持を履き違える屑共、金の亡者)白痴共に対する批判性さえも含まれるように読める。かと思えばポジティブな心象の表現などが入り混じるなど、リリックがとぐろを巻くような面白さは非常に今作の肝となっている。その文字列詰まり追う事で認識できる喜びが用意されている感触は、地続きな歌謡感的塩梅の手段に則りながらも「明らかに違う何か」として響かせる日本のオルタナティブバンドとしての一つの形となり披露される。(くどいが歌詞読みながら聴くことを推奨)


 このバンドが今までに愛して愛して愛し抜いた当時の音楽達は、その産まれた経緯を踏襲され、「情報量の多すぎる追求作」と「独自の自由度」が入り混じる怒涛の新作を制作する上でのヒントとなった。時代の波や流行の変化とは別軸に行き、信じる音楽を演り続けるライブバンドの底意地は温故知新の枠よりも一段階上のメロディックなパンクロックを形作る。パンク天国への階段がいくつかあるとするならば、今作はその内の数段にあたる音源だと思える筈だ。
先ずは最大限の敬意を払うと共に、多くのファンの耳に早く届けたいと願うばかりである。